合格者の声

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2024/07/16

【企業経営アドバイザー】キヤノンシステムアンドサポート株式会社 中小企業の経営課題に深く寄り添い、進化を支援する人材を育成

キヤノンシステムアンドサポート株式会社は、日本全国の中小企業を対象に、時代の変化に合った最適なITソリューションを展開している。「お客様の進化を支援する」というミッションのもと、専門知識を持った各職種が連携を図りながら、ITツールの導入計画策定から、導入後のフォローや教育までを一貫してサポートしており、中小企業にとってまさに心強い存在だ。そんなキヤノンシステムアンドサポートでは、企業の経営課題に深く寄り添い、お客様の進化をより一層支援するべく、経営コンサルティングの専門知識やスキルを持ったより高度な人材の育成を目指した教育改革に取り組んでいる。

執行役員インフラエンジニアリング本部 兼 ビジネスアプリケーション本部 本部長の猪狩伸也(いがりしんや)氏をお訪ねし、「企業経営アドバイザー」資格の推奨、支援に至った経緯などについて、お話を伺った。

 

猪狩 伸也(いがり しんや)氏
1989年キヤノンコピア販売(現キヤノンシステムアンドサポート株式会社)入社。
システム専任セールス、サポート職を経てITソリューション事業の推進責任者として従事。
2024年より執行役員としてインフラエンジニアリング部門とアプリケーションエキスパート部門を統括。

 

ITソリューションを通し、中小企業のお客様の成長を支援

――はじめに、貴社の事業概要についてお聞かせください。

猪狩伸也氏(以下、敬称略):弊社は、キヤノングループの中の、日本国内を中心にマーケティング活動とソリューション提供を行っているキヤノンマーケティングジャパングループの一員として、全国の中小企業のお客様を対象に、キヤノンプロダクトをはじめ、セキュリティソリューションや基幹業務アプリケーションといった様々なITソリューションの展開を行っています。

 

――昨今、DXに興味を持たれる中小企業の経営者も増えているのではないでしょうか。

猪狩:そうですね。DXと言っても、単にデジタル化すればいいのではなく、デジタルを活用して業務の効率化や生産性向上を推進し、会社を発展させていくことが重要です。しかし、中小企業のお客様は「何をやっていいかわからない」「やりたくても任せる人がおらず、手が出せない」などのお悩みを持たれています。また、中小企業は、根本的に人材不足という大きな課題を抱えています。

弊社は、そのようなお客様のIT管理者として、お客様に代わってIT分野の支援をしております。時代に応じた様々なITソリューションを駆使しながら、お客様が本業に集中できるよう、お客様の進化を伴走して支援していくことが我々のミッションです。

 

――政府の「IT導入補助金」を活用してデジタル化を進める中小企業も多いのでは?

猪狩:「IT導入補助金」支援については、申請から採択、導入まで、弊社で一貫して対応できる仕組みを作りました。お客様からの「申請しても通らない」「申請の仕方が煩雑」「経過報告が大変」といった声を受け、「お客様にメリットがある施策のため、しっかり案内し、フォローする」という考えのもと対応しております。弊社が対応した「IT導入補助金」の採択率は、一般的な採択率よりも高く、我々が申請業務をお手伝いしていることの成果だと考え、自信をもってご提案しています。

お客様の進化のお手伝いをするためには、商品を販売するという一過性のお付き合いではなく、お客様をフォローし、繋がり続ける「仕組み作り」が大事だと考えています。「IT導入補助金」についても一つの選択肢として情報提供することが大事ですし、何がお客様にとっての価値なのかを考え、細やかなサポートをすることがお客様からの信頼に繋がっていくと考えています。

 

――お客様を支援する部隊はどのような体制となっていますか?

猪狩:弊社の主な職種としましては、顧客の窓口である「営業」、営業とともにお客様の課題の深堀や企画提案を行う「ソリューションスペシャリスト」、また、技術的な設置や設定、構築、保守運用サポートなどを担当する「インフラエンジニア」、アプリケーションの選定から導入後の操作説明、運用サポートを担う「アプリケーションエキスパート」がおります。

「ソリューションスペシャリスト」については、新しく作った職種となります。商品の多岐化やソリューションの複雑化に伴い、従来のように営業が全ての窓口として対応することが難しい場面が増えてきました。インフラエンジニアやアプリケーションエキスパートがそれぞれの専門領域でフォローをしていましたが、よりお客様に深く寄り添うために営業を支援する部隊として、ソリューションスペシャリストも作りました。

 

 

――営業とさまざまな職種の皆さまが連携しながらお客様へのご提案をされているんですね。

猪狩:そうですね。基幹系や財務系のシステムの商談には、より知識のあるアプリケーションエキスパートが加わるケースもあります。今回の「企業経営アドバイザー」研修では、経営者との商談の場に入ることが多いソリューションスペシャリストとアプリケーションエキスパートのメンバーから、スキルレベルの高い者が受講しました。今後も経営者との商談の機会を増やしてく中で、しっかりと教育を受けた専門部隊がフォローすることがお客様の安心に繋がり、弊社を選んでいただく理由になると思っています。

 

――職種間の連携に関して工夫されていることはありますか?

猪狩:各地域で、様々な職種を交えたミーティングを行い、常に情報交換をしています。我々がしっかりコミュニケーションを取って連携しながらソリューションを提供し、提供した後もお客様をフォローするスタイルを確立することで、営業も安心してお客様に提案ができると思っています。

 

お客様の経営課題を支援する人材を目指し、「企業経営アドバイザー」資格を導入

――「企業経営アドバイザー」資格および研修を導入された経緯を教えてください。

猪狩:弊社ではこれまで、ソリューションの学習会やアプリケーションのハンズオン研修など、取り扱う商品の機能の理解をメインとした研修に取り組んでまいりました。しかし、時代の変化と共に企業の抱える課題も多様化しています。商品についての知識を持ち、お客様が求める商品を提供するだけでは、我々の目指している、お客様の課題へ手を差し伸べる伴走者にはなれません。

企業の本当の経営課題を把握し解決策を支援するにあたり、解決策の一つのツールとして商品を導入していただく、というスタイルに変わっていくことが、我々としての価値提供になりつつあります。そのためには、お客様である中小企業の経営者と相対するに相応しい知識やスキルを身につけなければ、対等な立場で会話し、お客様自身も気づいていない潜在的な課題を引き出すことはできません。

弊社では、営業職や技術職などを対象に、社内認定制度として「スキルレベル」を制定し、スキルの見える化を図っています。スキルに応じた研修を実施していますが、ハイスキルなメンバーには、より経営分析の方へ入ってもらいたいと考えていました。そこで「企業経営アドバイザー」の学習を通して、経営者の方とのコミュニケーションや課題分析、そこからの提案といったスキルを身につけさせていきたいというのが今回の始まりです。

 

実践に即したカリキュラムや経営者とのコミュニケーションを学べる点がよかった

――「企業経営アドバイザー」については、どのように知りましたか?

猪狩:前述のような課題を、以前より人材教育でお世話になっていた教育会社(TAC)に相談したところ、「企業経営アドバイザー」を紹介していただきました。ほかにも何社か声をかけており、試験的に研修を受講するなど検討を重ねていたのですが、「企業経営アドバイザー」は研修プログラムがより実践的で面白く、経営者の頼れる相談者となる為と言う想いも弊社に一番合っていると感じました。

 

――導入の決め手になった要素はありましたか?

猪狩:弊社のメンバーには基本的な財務の知識は教育していたのですが、「企業経営アドバイザー」は、より企業の実践に即した企業会計や企業法務などのカリキュラムが組まれている点に魅力を感じました。また、知識編と実践編がある点や、ロールプレイングを通じて経営者とのコミュニケーション手法を学べる対話力向上講習があるのも良かったです。今まで研修といえばテキストベースの一方通行なものが主でしたので、実践的かつ双方向な点に魅力を感じました。

 

――受講者の反応はいかがでしたか?

猪狩:最初に出てきたのは「難しい」という感想でした。なぜかというと、日々の業務で精一杯の中、今まで学んできたこととは系統が違う、会社や経営者の考え方、経営に必要な視点を学ぶのは本当に大変だったようです。それでも一生懸命学習をして、資格を取得してくれたというのは、頭が下がる思いですね。

 

――多忙な中でもメンバーが学ぶ意味を理解されて学習に取り組まれたのは、貴社の「ITの管理者になる」「DXでお客様の生産性を上げる」という理念が現場に浸透していらっしゃると感じます。

猪狩:そうですね。社長の平賀は、会社のミッションとして「お客様の進化を支援する」ことを大きく掲げています。この根底には、「お客様のビジネスでお客様が進化するために我々に何ができるか」という考えがあります。年始の挨拶や研修の冒頭では私から「お客様と同様に我々も進化し、操作説明だけの業務から脱却してよりコンサル的に経営者に寄り添い、DX化の先の話までをしていかないと、我々の提供価値は少なくなっていく。この研修はそのための施策だ。」と話をしました。

人が変わるのは難しく、勇気がいることだと思いますので、一歩踏み出せるような話ができたらなというのは常日頃考えています。特にITの世界は常に変化しますので、市場や世の中の変化に合わせて、我々のミッションも変えていかないと取り残されてしまうということを、全国のメンバーにも柔軟に捉えてほしいですね。それが強い組織であり、形を変えながらも時代の先頭を走り、新しいことに取り組める組織になっていきたいということを常に伝えています。

 

――「企業経営アドバイザー」では、政府が推奨している「ローカルベンチマーク」や「経営デザインシート」などのツールを使って、目に見えにくい企業の価値や強み、将来の構想などを可視化していく対話の手法を身につけていただきます。今後の営業にあたって、こうしたツールの位置づけはどのようにお考えでしょうか?

猪狩:「経営デザインシート」などを拝見しましたが、経営者とのコミュニケーションの中で、もう一歩踏み込んだ話をさせてもらう時にすごくいいツールだと感じました。弊社では、お客様のDX実現に向けたITの計画策定から、機器の選定、導入、運用、保守、教育までをワンストップで支援するサービス「まかせてIT DXシリーズ」を提供しており、昨年4月には新たなラインアップとして、「経営支援サービス」の提供を開始しました。これは、 投資計画の策定や営業力強化のための戦略策定および営業活動の課題解決を支援するサービスですが、提案にはコンサル的なスキルが必要ですので、「経営デザインシート」や今回の研修で学んだことを活かしていきたいと思っています。

経営者と会話する時にも「何をもって会話すべきか」「経営分析はどうやるのか」「潜在ニーズをどう掘り起こすのか」という課題がありましたので、「経営デザインシート」などを活用して先方の業務を見える化できれば、未来の姿が明確になり、「どこに手を打つべきか」「今年はこれ、来年はこれに取り組む」といったプランを立てたビジネスができますよね。それが、お客様に寄り添ったあるべき姿ではないかと考えています。

 

経営コンサルや経営分析ができる人材を育成し、真にDXを支援する

――今後の目指す姿をお聞かせください。

猪狩:お客様の経営課題に深く寄り添ったビジネスは、今後ますます強化していかなくてはなりません。コンサル専門の部隊として立ち上げるということではなく、ただ、全員が財務の知識を持っているという我々の強みをベースに、経営の話ができるメンバーをさらに育成していきたいと考えています。現在、社内認定制度として設定している「スキルレベル」は、「スキルレベルが高い=アプリケーションに詳しい」という基準ですが、今後は「スキルレベルが高い=アプリケーションに詳しいことに加え、経営コンサルや経営分析ができる人」という位置づけにしていきたいですね。経営目線でお客様に寄り添える人材を育成し、より高いレベルでお客様のDXを支援できるチームを目指していきたいと思っています。

 

キヤノンシステムアンドサポート株式会社
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└■「DX事業戦略を実現するための人材育成」
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