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2025/04/18NEW

【企業経営アドバイザー】コンサルティング会社勤務 杉山 瑛美さん 企業経営アドバイザーとして歩む、社会への貢献と実践のステップ

杉山瑛美さん企業経営アドバイザー検定試験合格
コンサルティング会社勤務
杉山 瑛美さん
2024年4月認定

企業経営アドバイザーとして歩む、社会への貢献と実践のステップ

これまでのご経歴と現在のお仕事について教えてください。

新卒で大手電機メーカーに入社し、約6年半にわたり技術系の職種としてキャリアを積みました。最初は電力業界向けのソフトウェア開発を行うSEとして従事し、その後、研究所に異動して海外の電力業界の動向や次世代技術(ブロックチェーンなど)を活用した電力システムの研究にも関わりました。最終的には事業部に戻り、脱炭素関連の新規事業の立ち上げにも携わるなど、0→1の立ち上げ業務も経験しました。

その後、転職して現在は大手コンサルティング会社に勤務し、企業の脱炭素戦略策定や電力会社への支援などを中心に、コンサルティング業務を担当しています。一方で、社外でNPO支援やプロボノ活動に関わり、中小企業や地域事業者の課題解決にも関心を持っています。

新規事業の立ち上げではどのようなことを担当されたのですか?

初期は一人だけで進めていたので、情報収集から企画立案、顧客ヒアリングまでを全て行っていました。形になってきたところでだんだん予算がついて、開発メンバーを含め数名のチームになりました。

カスタマージャーニーやアジャイル開発の考え方も参考にしながら、新しい価値の創出に挑戦しました。自ら考えながら、動きながら形にしていく経験は、その後のコンサルティング業務にも活かされていると思います。

企業経営アドバイザーを取得しようと思ったきっかけについて教えてください。

普段は、コンサルタントとして大手企業を相手に仕事をしています。案件で携わるのは事業検討の上流プロセス(構想段階)が多く、やりがいもありますが「実際に世の中に変化をもたらした」という実感が得られにくい場面も少なくありませんでした。

そのような中で、より事業現場に近い場所で経営者を直接支援し、自分のコンサルティングによって世の中が実際にプラスに変わる瞬間を目の当たりにしたいという思いが沸き、中小企業・組織への支援に興味を持ち始めました。

そのような中で、自分が弱みと考えていた財務や経営の知識を体系的に学べる資格を探していたところ、ネット検索で見つけたのが「企業経営アドバイザー」の資格でした。最初は中小企業診断士を検討していたのですが、いきなり挑戦するにはハードルが高いと感じ、順を追って取り組むためのファーストステップとして企業経営アドバイザーに挑戦することにしました。

結果として、診断士とは異なる観点の知識も得られ、非常に有意義な経験になりました。また、診断士の学習を進める際にも、企業経営アドバイザーの勉強を通してあらかじめ重要な論点をしっかりと理解できていたのでとても助かりました。

どういった学習内容を有意義な経験と感じていただいたのでしょうか?

最も面白いと思ったのは「事業性評価」ですね。短期的な財務指標ではなく、中長期的な価値創出に着目して企業を評価していくという金融機関の視点は、新鮮でとても参考になりました。

特に、経営者の個人保証に依存しない融資制度の考え方など、最新の制度の動向などについて学べたことは、実際の現場での対話にも活かせる知識です。金融機関の方と話すときにも、共通言語として会話が成り立つようになったのは大きな収穫でした。

また、対話の姿勢やヒアリングスキルについても体系立てて学べたことで、より経営者の伴走者として「寄り添う支援」ができるようになったと思います。今でもテキストはすぐ出せるところに置いています。

ありがとうございます。対話力向上講習を受講した感想はいかがでしょうか?

非常に実践的で、ためになる講習でした。講師の方が実務経験を交えながら話してくださったので、テキストに書かれている内容が生きた知識として理解できました。

具体的には、ヒアリング時のスタンスや、ロジックツリーを活用した情報整理の方法、基本の傾聴姿勢などを丁寧に学ぶことができました。また、午後に行われたグループワークも印象的で、年齢もバックグラウンドも異なるメンバーと一緒に話す中で、対話の深さや楽しさを改めて実感しました。

講座やワークで難しかった部分はありましたか?

知識面では、法務や企業法関連の内容が難しかったですね。普段の業務ではあまり触れる機会がない分、用語や論点を理解するのに時間がかかりました。ただ、TACの講座では質問機能がありましたので、都度解消しながら進められました。

対話力向上講習では、「経営デザインシート」の作成が印象に残っています。正解がない分、試行錯誤が必要で難しくもあり、面白さもありました。

過去に新規事業を立ち上げた経験と重ねると、経営デザインシートは情報整理ツールとして非常に有効だと感じました。特に、社外のステークホルダーに考えを伝える際にも、この1枚があると非常に効果的だと思います。

産休・育休中に資格取得にチャレンジされたんですよね。

そうなんです。企業経営アドバイザー講座の申込をしたのが11月末で、出産予定日が翌年の7月でした。出産前の3月に2科目受け終えたので、かなりタイトなスケジュールでしたね。

その後、中小企業診断士の1次試験を産後1ヶ月の時に受けて、すぐに二次試験も受験し、実務補習15日間コースを産後7ヶ月(育休終了直前の2, 3月)に修了しました。産休と育休をフル活用して2つの資格を取得したことになります。体力面など苦労もありましたが、夫や祖父母の支えもあり、育児と両立しながらも楽しく取り組めました。

企業経営アドバイザーの学びを、今後どのように仕事や社会に活かしていきたいですか?

今後はコンサルティング会社への勤務を続けながら、副業として中小企業やNPOの支援も精力的に行っていきたいと思っています。特に、地域で悩みを抱える事業者や海外展開を模索している方などに寄り添いながら支援していきたいと考えています。

「企業経営アドバイザー」で学んだ法務や財務、対話力などの知識をフル活用しながら、日本を元気にするお手伝いができればと思っています。

資格取得の過程で出会った中小企業支援者の方に「まずは300本ノック(300社を支援せよ)」と言われたのが印象に残っています。その言葉を胸に、まずは目の前の1社1社に真摯に向き合い支援の経験を重ねながら、スキルを磨いていきたいです。

これから資格取得を目指す方へのメッセージをお願いします。

企業経営アドバイザーは、企業支援に必要な知識を素早く習得したい方はもちろん、これから診断士にチャレンジする方にも、すでに診断士を取得された方にもおすすめの資格です。

テストセンターでの受験など、自由度が高い点も大きなメリットです。診断士に挑戦する前のウォーミングアップとしても有効ですし、事業性評価や対話スキルなど、診断士では触れられない分野を学べるのも魅力ですので、ぜひ挑戦してみてください!