合格者の声
VOICE企業地域経済の活性化、社会的課題を解決するプロフェッショナル養成
合格者の声
VOICE2024/01/09
企業経営アドバイザー検定試験合格
旭川信用金庫
佐藤 達也さん
2023年6月認定
私は、旭川信用金庫の富良野支店に勤務しています。富良野は“北海道のへそ”とも言われ、観光業が盛んな地域です。そのため、国内外の観光客を対象にした事業者さんが多く、その他にも地域に根づく建設業や不動産業、様々な商店さんがお客さまにいらっしゃいます。
私自身は現在、支店長代理という役職をいただいており、主に『融資』を担当しています。一口に融資係と言ってもただ単に資金繰りの支援をするだけではなく、お客さまの抱えているあらゆる経営課題をともに解決していく『伴走支援』を行っています。
ちょうどコロナ真っ只中の2020年に着任しました。先程お伝えしたとおり富良野は観光客を対象にしたビジネスが多く展開されている地域ですので、当時は事業者さんの多くが「こんなに売上が厳しくなったのは初めて…」という状況でした。そのためお客さまとは自然と深い話になり、コロナ禍で少しでも売上をつくる策とコロナ以降V字回復する策について、今まで以上にコミットしてお話をすることができました。これは私だけではなくて全国の金融機関の担当者であれば共感してくれるところだと思います。
そうした経緯もあり、現在のお客様には強い想い入れがあります。
会社のなかで一番尊敬している先輩からの紹介がきっかけでした。尊敬する方からの薦めということもあり、二つ返事で「やります!」と受講を決めました。
昨年に中小企業診断士の一次試験に合格したのですが、その後勉強しない期間が続いており、自分でも「最近たるんでいるな…」と感じていましたので、よい機会だと思いました。
中小企業診断士と同じ内容もありましたが、『事業性評価』の分野では新しい学びがありました。特に経営デザインシートやローカルベンチマークの知識を得たことで、自身の仕事にも活用が進み、そのことで2023年9月に庫内表彰をもらいました。企業経営アドバイザーの資格を勉強したことが役に立ったので嬉しく思っています。
実は、もう一つ私にとって大きな転機がありました。
試験の後、『対話力向上講習』に参加するため東京へ行ったのですが、その時先生に言われた言葉がとにかく心に響きました。「専門的な知識が必要なところは専門家に任せればいいのだから、とにかく経営者から“いの一番に相談を受ける立場”にいること。そのポジショニングが一番大事だ」というセリフでした。
言葉にすると当たり前かもしれませんが、先生が自らのコンサルティングの経験や知識をもとに、実感を込めておっしゃっているように感じて、とにかく心に響きました。それ以降、経営者の良き相談相手になれるように、日々勉強するようになりました。
2023年は、計14個の資格試験に挑戦していました。お客様に「相談しても仕方ないだろう…」と思われないように、まずは幅広く知識をもっておくことが肝要だと思っています。
分野的には、IT、DX、サステナビリティ、ホスピタリティ、事業承継、法人融資、事業性評価、年金、マネーロンダリング、個人情報保護、店舗マネジメント、相続、信託。それと企業経営アドバイザーで計14個です。
相続や年金は一見個人向けの資格だと思われがちですが、企業は個人の集合体なのでこの知識がないと、トータルのアドバイザーにはなれないと思っています。学習してみて、信用金庫の職員に求められる知識は、かなり多かったのだと気づかされました。これまでの自分に火をつけてもらえた対話力向上講習に、感謝しなければいけません。
アウトプットの仕方を工夫しました。テキストを読んでいて頭に刷り込みができていないことがあるときは、家族や友人、職場の同僚との日常会話で話題にしています。そうすることで、頭にいれたことを咀嚼できるだけでなく、相手のリアクションも記憶に残ります。私の話から派生して別の話につながり、違う角度から討論が始まることもあるので、記憶に定着しやすかったです。実践して効果も感じているので、オススメの勉強法です!
日々の仕事では同じメンバーとばかり関わっていることもあり、利害関係が全くない方とワークに取り組むというのは貴重な経験でした。同じグループの方からは、話し方の癖について率直にアドバイスをいただき、今後改善していこうと思えました。そういう意味で、ロールプレイングは有意義だったと感じています。
また、グループの方がとても素敵な方々で、講習後にお互いの仕事内容について、意見交換をすることができました。異業種の方との出会いも良い刺激になりましたし、私の大きな原動力の一つとなっています。
先生からいただいた「相談相手になることが大事」という言葉を実践するべく、とにかく色々なことにアンテナを張るようにしています。自分に知識がなかったり、弱かったりする分野でも積極的に話を振っていき、色々な切り口から新しい話題を提供できるようになりたいと考えています。そうすることで、お客様からも新しいことを話しやすくなりますし、信頼関係を築きやすくなると思います。
経営者の相談相手になる以上は、世の中の会社の仕組みを知らないといけないということが根底にあると思います。企業経営アドバイザーでは、組織の行動心理や人材管理などの実務的な知識を幅広く学ぶことができます。これらの知識を身につけることで、業務で相談を受けたときの対応力も変わってくると思います。
そういった意味で、この資格はすべてのビジネスマンに共通の知識を提供するものだと思っています。