合格者の声

VOICE

2020/06/16

【企業経営】株式会社廣済堂 経理・総務勤務 下河 正弘さん 「単純に仕事をこなすだけでは将来行き詰まる」という危機感が受験のきっかけでした

企業経営アドバイザー検定試験合格
株式会社廣済堂 経理・総務勤務
下河 正弘さん

「単純に仕事をこなすだけでは将来行き詰まる」という危機感が受験のきっかけでした

まずはご自身の現在のお仕事についてお聞かせください。

弊社は総合印刷事業をメインに、情報コミュニケーション事業、人材ソリューション事業、ライフスタイルデザイン事業を展開しており、全国にある複数の印刷工場のうち、私は木場と有明の工場における経理部門を担当しています。工場内の予算と実績の差異分析や業務見込みの作成、原価管理など、あらゆる数字を管理し、社内の問い合わせに対応しています。

数字を管理する以上は、組織の中で一番信頼されていないといけない、と私は思っていますので、まだまだ未熟ではありますが、現場とのコミュニケーションを重視して、なるべく皆さんに信頼していただけるよう努力している日々です。

企業経営アドバイザーの受験を決めたきっかけは?

部署異動が大きなきっかけとなりました。

私はもともと本社の経理配属だったのですが、工場の経理担当の異動に伴い、本社から誰か選別をして配属させようというタイミングで、前職時代に社内全般の数字を見ていた経験のある私に白羽の矢が立ち、異動となったのです。

これまで簿記や原価計算の勉強はしていましたが、現場で原価計算を実践することは初めてでした。異動後は問い合わせに上手く答えられないことも多く、これまでの自分の知識では、とてもじゃないけれど皆さんの要望に答えられない、と焦りを覚えました。しかし工場の経理担当は私一人。わからないことを聞く上司もいません。

本社では、経理部長や数字に精通した上司がいて、その人から色々と教えていただき、実務を通じてレベルアップができる仕組みになっていましたが、異動後はそのような環境はありませんでした。このまま単純に仕事をこなしていくだけでは確実に将来行き詰まるな、という危機感もあり、キャリアパスを考えた上で、できる限りの自己研鑽に努めようと考えるようになりました

その手始めとして社内の通信教育を受講し、学びを習慣化するためにも自分にプレッシャーをかけたいと思い、次第に資格取得へ気持ちが向き始めたのです。

経理は過去の集計がほとんどですが「未来予測」も必要だと感じ、初めに「ビジネス会計検定」を受験。さらに経営コンサルタントの視点を学びたいと思った頃に「企業経営アドバイザー」を知り、まさに求めている内容が網羅されていましたので、受験を決意し、講座を申し込みました

実際の現場で生かされた内容はありますか?

私が配属された当時は、部門別の費用振り分け(きちんとしたP/L)がなかったのです。これは問題だと思い、なにか良いシステムがないか調べたのですが、システムの都合上振り分けることが難しいのだとわかりました。

しかし「どれくらい儲かっているのか?」という問い合わせがあった際に、営業利益だけでは分析に際して資料が乏しいなと感じ、さらに深堀りしてピンポイントで数字を算出するためには、やはり費用の振り分けが必須だと考えました。

私自身もこれまでと同じことばかりやっていても仕方ありませんし、結果を出さないといけませんので、学んだ内容を元に少しずつ費用の振り分けを進めていくことにしました。

その甲斐もあって、やっと最近では売上の精度も上がり、月例の幹部会議でフィードバックができるまでになりました。

今後、資格を生かして取り組みたいことはありますか?

私は資格の勉強を通して、数字の根拠となる手持ち資料が増えたと思っています。特に「企業財務」や「事業性評価」の指標は確固たる根拠になりますので、知識のある人と対話する際には、かなり役立っています

計数的な知識は管理職には必須だと思いますので、私が学んだことを直属の上司に少しずつアウトプットして、知識として取り込んでもらいたいです。上司の知識量が増えることで事業自体の力も次第に強くなり、社員のポテンシャルも上がっていく、そのような状態をつくることが、他事業部との大きな差別化にもなります。

学んだことを駆使して、自社の健康診断を行い、そこからの問題点を抽出し改善点を出して、最終的には自社の企業価値を上げる。そのような理想へ貢献していきたいと強く思っています。現時点ではまだ独り相撲状態ですので、これから同志をつくり、活発に動いていきたいです。

対話力向上講習を受講され、気付きやなるほどと思えたことはありましたか?

自分が思っていたよりも「相手には伝わっていない」ということが大きな気づきでした。もしかしたらこれまでの業務でも、うまく伝えたはずなのに違う解釈をされていた可能性もあるなと思いました。逆もしかりです。特にグループディスカッションでは、参加者の方から「こう言ったほうが良いんじゃない?」などの指摘をいただけたので、現時点での自分の「伝える能力」を客観的に把握することができて良かったです

ちなみに、講習を受けて「伝え方」をきちんと勉強しなければならないと自覚し、帰り道に本屋へ寄り「伝え方」の本を買いました(笑)。

本資格をどのような方にオススメしたいですか?

企業経営アドバイザーは、満遍なく幅広い知識を学ぶことができる点が特徴、と私は考えています。そのため自身の適性やキャリアの方向性を決めるという意味で、学生にもオススメしたいです

また、ゆくゆくは管理職になっていく入社3年程度の若い方にも有効だと思います。管理職になるとやはり数字の管理、特に自分が担当している部署は利益が出ているのか、ということを理解する必要があります。本資格では必要な計数を一通り学べますので、数字を用いた根拠のある説明ができるようになり、同期との差別化にもなります。

あとは私みたいな中堅社員の方に、リカレントとして学び直していただくのも良いと思います。