【年金】年金から天引きされる保険料
DATE23.10.16
今回のコラムでは、年金から引かれる保険料についてみていきます。
年金を受け取る方も、健康保険や介護保険などの保険料がかかります。
これらの保険料について、2カ月に1回振り込まれる年金から保険料を天引きする「特別徴収」という制度があります。
介護保険料、国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、住民税は、年金から特別徴収の対象になっています。
特別徴収の対象となるかどうかは年金額等により決まっていて、具体的には次のようになっています。
●特別徴収の対象者
・介護保険料…………………65歳以上の年金受給者、年金額が年間18万円以上の方
・国民健康保険料(税)……65歳以上75歳未満の年金受給者、年金額が年間18万円以上の方
※ただし、国民健康保険料(税)と介護保険料の合計額が、各支払期に支払われる特別徴収対象年金額の2分の1を超える場合、国民健康保険料(税)は特別徴収の対象外
・後期高齢者医療保険料………75歳以上または65歳以上75歳未満で一定の障がい状態にある年金受給者、年金額が年間18万円以上の方
※ただし、後期高齢者医療保険料と介護保険料の合計額が、各支払期に支払われる特別徴収対象年金額の2分の1を超える場合、後期高齢者医療保険料は特別徴収の対象外
・住民税………………………65歳以上の年金受給者(老齢又は退職の年金受給者に限る)、年金額が年間18万円以上の方
まずは、介護保険料が優先的に特別徴収の対象となります。
国民健康保険料(税)、後期高齢者医療保険料、住民税の特別徴収は、介護保険料が特別徴収されていないと対象にはなりません。
10月に振り込まれる年金から介護保険料などの特別徴収の金額が変わります。
これにより年金の振込額が変更になる方については「年金振込通知書」が日本年金機構から送付されています。
保険料が上がってしまうと当然年金の振込額も減ってしまいます。突然通知書が届いて年金額が減っていると、びっくりしてしまいますよね…。
年金振込通知書には、介護保険料や国民健康保険料等の特別徴収の金額も表示されています。年金の振込金額が変わった場合は、特別徴収の金額が前年と比べて変化している可能性が高いです。届いた方は内容をよく内容を確認しましょう。
社会保険労務士
後藤 朱