大山雅己
監修および経営承継編担当
03-5276-2231
受付時間:10:00~13:00、14:00~17:00
(土日祝休)
事業承継支援の本質は、「事業そのもの」の持続性を支援することです。価値ある事業を継続させることが、お客さま、従業員、取引先、地域社会の結びつきを維持し、明るく元気な地域経済の未来を守ります。
経営承継アドバイザーは、「事業の持続性を支援する」事業承継支援人材として、事業者が主体的に事業の持続的な維持・成長に向けた取り組みを進めることを支援する専門家です。
事業承継というと税務面や法務面でのソリューションに偏りがちで、「事業そのもの」の承継・持続性に焦点を当てた支援はまだまだ少ないのが現状ですが、「事業そのもの」の承継に目を向け、企業の持続的な成長を支援していく役割と機能を果たすのが、「経営承継アドバイザー」です。
経営承継アドバイザーは、プレ承継期~承継期~ポスト承継期の各フェイズに応じて次のような役割を果たすことが期待されています。
(プレ承継期)
事業承継が目前に迫る課題として顕在化する以前から、経営者と将来のありたい姿を共有しその実現に向けて伴走支援する中で、円滑に承継期を迎えるために必要な準備を促し、現経営者および後継者とともに事業の価値を磨き上げていきます。
(承継期)
具体的な承継計画を策定し実際に承継手続きを進める承継期には、親族内承継や第三者承継といった承継の類型に応じて検討すべき課題に対応できる専門家につなぐ、事業承継支援のハブ機能を果たします。
(ポスト承継期)
M&AにおけるPMIと同様に親族内や従業員への承継においても、先代経営者による旧体制から後継者による新体制へのスムーズな移行にあたり、経営方針や経営体制等についての認識の統合をファシリテートする役割が期待されます。
株式会社TRAYD INNOVATION代表
長田 政也さん
中小企業の円滑な事業承継を支援する、株式会社TRAYD INNOVATIONの代表を務めています。2021年に沖縄で創業をして、現在は福岡にも拠点を広げ、九州エリア全域の中小企業様を支援させていただいています。
主に事業引き継ぎの相談やプレ承継、PMIにおける実務支援を行っています。
まず、沖縄の事業承継問題が非常に重たく感じたためです。また、一緒に創業したCEOの玉城が沖縄出身の起業家だったことも要因です。市場ニーズが大きく、また外注して経営を支援してもらうことが一般化していない地域だと感じた沖縄県で、事業承継の支援モデルを成立させることができれば日本全国ひいてはアジアにもサービスを展開していけると考え、沖縄を選んで勝負をすることにしました。
当協会の認定教育機関である資格の学校TAC(TAC株式会社)が経営承継アドバイザー資格認定講座を実施しており、この講座を受講・修了することで、経営承継アドバイザーとなるための資格認定要件を満たすことができます。
「経営承継編」「制度理解編」それぞれWeb講義をすべて視聴し、両方のWeb修了試験で8割以上正解すると修了となります。
※Web修了試験は自宅等のパソコンまたはタブレット・スマートフォンで受験でき、受講期間内なら、合格するまで何度でもチャレンジできます。
プレ承継期・承継期・ポスト承継期の各フェーズにおいて「事業そのもの」の承継を支援するために必要な考え方や対話のスキルを身につけます。とくに、プレ承継期における、事業者への意識喚起、経営状況・経営課題の見える化、承継に向けた経営改善(磨き上げ)に重点を置き、対話を通じた支援の進め方を学びます。
回数 | タイトル | 学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 1.事業承継概論 -事業承継の現状と課題 |
|
第2回 | 2.事業承継の5つのステップ -プレ承継期(前半) |
事業承継の5つのステップ |
第3回 | -プレ承継期(後半) | 「対話」を通じた支援の取り組み |
第4回 | -承継期 |
|
第5回 | -ポスト承継期 | 事業承継実行後に必要な支援 |
第6回 | 3.承継各論と関連知識 |
|
経営権や資産の承継、相続税の計算など、事業承継に関しての基礎的な知識を幅広く展望し、事業承継にかかる制度面での課題に関する知識の土台を作ります。また、事業承継の選択肢の一つとしてM&Aを検討する際に最低限知っておきたい論点について学び、第三者承継にかかる留意点が理解できます。
※令和2年4月1日確定法令に基づく内容です。
回数 | タイトル | 学習内容 |
---|---|---|
第1回 | 事業承継総論 | 中小企業の事業承継を取り巻く環境、事業承継の類型、事業承継対策の概要 |
第2回 | 親族内承継と関連法規 | 経営権の承継と民法、遺留分と遺留分への対応、経営権の承継と会社法 |
第3回 | 親族内承継と税務 | 税務の基礎知識、贈与税・相続税対策、自社株式の評価と対策、納税対応 |
第4回 | 企業内承継と第三者承継 | 企業内承継、第三者承継(M&A)の流れ、M&Aの手法と特徴 |
第5回 | 第三者承継 | 企業価値評価、デューデリジェンス |
大山雅己
監修および経営承継編担当
1987年 | 筑波大学卒、三井信託銀行(現三井住友信託銀行)入社。個人相談業務、事業会社業務等を経て投資銀行部門にてDIPファイナンス、MBOファイナンス、M&A等の事業再生・事業再編・事業承継支援に従事。 |
---|---|
2008年 | ジュピター・コンサルティング株式会社設立 代表取締役就任 独立行政法人中小企業基盤整備機構 事業承継コーディネーター就任 |
2016年 | 日本証券アナリスト協会PB資格試験委員 |
2018年 | 合同会社ゆわく設立 代表社員就任 |
2019年 | 千葉商科大学大学院客員教授就任(中小企業診断士養成コース) |